300GHz~1Hz(超高周波/ミリ波/マイクロ波/超低周波)のキーコム
ご要望に応じて少量から設計・製作・測定 致します。

アラニン線量測定用 ESR/EPR(電子スピン共鳴)装置

Model No. esr31
Feature
キーコム(株)が開発した単目的仕様携帯型ESR/EPR(電子スピン共鳴)装置のうち、アラニン線量測定用のタイプです。
測定対象をアラニン由来ラジカルに特化し、JIS規格(JIS Z4571)に準拠して、マイクロ波周波数を9.8 GHz、共鳴磁場350 mTに設定することにより、汎用ESR装置よりも高感度で、且つ非常にコンパクトな装置です。
また、徹底したPC制御を実現し、内部標準となるMn2+信号を利用して磁場強度および吸収強度の補正にも採用することに成功しました。
 
  アラニン分子。高エネルギー照射により分子内のアミノ基(NH2-)が外れてラジカルになり、特有のESRスペクトルを示す。ESR線量計とはこのラジカル量を測って被曝線量を見積もる方法を言います。
ESR X-10SA Version2

部品番号

ESR X-10SA Version2

特 長

• 非常にコンパクト(28(W) x 26(D) x 35(H)cm)で、現場でも使いやすい携帯型ESR装置です。
• 標準型XバンドESR/EPR(電子スピン共鳴)システム以上の測定感度を持っています。
• 希土類磁石等の採用により重量約27kgの小型化を実現しました。
• プロセス監視用、手持ちのPCによる卓上ESRセンサー、遠隔操作など用途が飛躍的に拡大します。
• 単目的仕様―目的に合わせて磁場、周波数、出力等を設計します。
• JIS Z4571規格に準拠しています。

PCによる測定

手持ちのPCを接続して電源をONにすれば、自動的にResonator Adjusting Windowが現れて測定操作が開始されます。
 

 

    Mesurement window

 
   
・ Resonator Adjust Windowで共振特性を調整、Condition Setting Windowで計測条件を設定の後、Measurement Windowで全てを制御します。
・ 目的に応じて積算、ブランクデータ、およびその補正、等を設定します。
・ 移動平均を選択できます。
・ データ処理(ピーク高さh、一回&二回積分など)を指定できます。
・ カーソル線で目的の点を読み取る。(図参照)
・ 磁場強度をMn2+の信号位置で自動補正できます。

アラニン由来ラジカルの測定例

 
未照射及び26Gy照射したアラニンフィルムの積算測定(3回及び50回)によるESRスペクトルとノイズの低減化(GAIN x 1000)   (文献) 東京都立産業技術研究所研究報告 第7 号(2004), 49-56.より抜粋

仕 様

試料管(標準) 5φ 石英試料管
試料設定 所定の試料ホルダーおよびストッパー
マイクロ波周波数 9.8 GHz (JIS)
マイクロ波出力 0.1-10 mW (JIS)
磁場設定領域 350 mT
磁場掃引幅 20 mT (JIS)
磁場掃引速度 0.5, 1, 2, 5, 10 min
信号増幅度 Analog amplification: x1, x10, x100, x1000 (4-step switch),
 Digital amplification: x1, x2, x5 (3-step switch)
信号出力領域 ± 10 V
PC環境 Windows PC,  Data recorded in CSV style
大きさ 28(W) × 26(D) × 35(H) cm
本体重量 約 27 kg
電源(標準) AC 100 V,  120 W max.