300GHz~1Hz(超高周波/ミリ波/マイクロ波/超低周波)のキーコム
ご要望に応じて少量から設計・製作・測定 致します。

円筒型近傍界遠方変換レーダー断面積(RCS)測定システム

Model No. RCS03
Feature
2つのプローブアンテナの垂直方向移動と測定対象物の回転移動を組み合わせて、
円筒状にニアフィールド測定を行い、測定結果をファーフィールドに変換します。

文献

Andrey Osipov, Hirokazu Kobayashi, Hirosuke Suzuki(Keycom), "An Improved Image-based Near-Field-to-Far-Field Transformation" IEEE Transactions on Antennas and Propagation, Vol.61, No.2, Feb.2013

特長

·円筒スキャンにより、試料全周のRCSも測定できます。
·解析および表示内容が充実しています。

構成・部品番号

項目 部品番号 仕様
円筒スキャナ/コントローラ CYLSCAN-002

走査方式: 円筒走査
走査範囲: 垂直方向 1800mm
       水平方向 360°回転
位置精度: 垂直方向 1800mm
       水平方向 0.1°
外形寸法(mm):
  スキャナ部 1050 x 1800 x 2000
  コントローラ部 430 x 220 x 280

アンテナ
(同軸導波管変換器付、ホーンアンテナ、
プローブアンテナ)

AK430 ( 1.7 - 2.6 GHz)
AK284 ( 2.6 - 3.95GHz)
AK187 ( 3.95- 5.85GHz)
AK137 ( 5.85- 8.2 GHz)
AK 90 ( 8.2 -12.4GHz)
AK 62 (12.4 -18  GHz)
AK 42 (18  -26.5GHz)   2本

-
測定用同軸ケーブル CM06B-APC2.9(m)APC2.9(m)-3m 2本 -
GPIB接続ケーブル GP-01             1本 -
測定・近傍遠方変換ソフトウェア DMP-02120233-04

解析項目: 近傍界、開口分布、遠方変換


ご用意いただくもの
・ベクトルネットワークアナライザ
・Windows PC メモリ1GB以上、CPU : Pentium4 3.0GHz以上、OS : Microsoft Windows XP SP3以上

円筒走査原理

概要
レーダー断面積(RCS)の散乱パターンを測定評価する場合、通常、遠方領域で特性を取得する。その際、不要な反射波を軽減するため
多くは電波暗室の中で測定するが、ターゲットの大きさ、あるいは測定周波数によっては遠方領域から外れる場合がある。
円周走査において散乱中心がオフセットしている非対 称なターゲットの改善方法を円筒走査に拡張した変換アルゴリズムを考える。
円周の代わりにターゲット(被測定物)を囲む表面で走査すると、円周に垂直な方向のターゲットサイズが大きくてもRCSの見積もりが可能となる。
この変換アルゴリズムのポイントは、電気的に小さな完全導体球がデルタ関数となるように、レーダー反射率の分布関数を誘導する。

円筒走査における遠方変換


レーダー反射率分布
半径の異なる2個の小さな導体球による反射率イメージ。左側は周波数ステップδf=200MHz、方位角ステップδΦ0=18°で z=0の内面の分布。
右側の図は周波数ステップδf=50MHz、方位角ステップδΦ0=3°の場合。 なお、左図はΨ(x, y)の最大値から35%以上の高レベル領域をカットしている。

レーダー反射率分布


遠方RCS変換

水平面内に導体球を配置し、サンプリングレートδεの違いによる結果を理論的厳密解と比較
半径の異なる2つの導体球の遠方RCS変換

測定結果例