概要
有限要素法を用いて周波数領域で電磁界解析を行う周波数ドメインソルバーに相当する、材料設計および材料開発特化型のシミュレータです。エンブレムなどの設計に必要な透過減衰量や反射減衰量のシミュレーションが可能です。
使用予定材料の誘電率や透磁率などを設定すると、試料厚と透過減衰量及び反射減衰量の関係をグラフ化します。
グラフは、横軸に誘電体(エンブレムなど)の厚さ、縦軸に減衰量を表示します。
機能限定型のため、シミュレーションが簡便でわかりやすく、多機能型のシミュレータより比較的リーズナブルに導入が可能で、買い切り型です。
電磁界を再現した「誘電率、誘電正接測定システム DPS10」を追加すると、測定⇒解析⇒測定 のプロセスが実験室内で可能となります。
仕様
主な機能
- ミリ波、マイクロ波における多層平板試料の透過減衰量および反射減衰量のシミュレーションを行うソフトウェアです。
- 比誘電率の実部、虚部 および 比透磁率の実部、虚部を変化させながら、横軸を試料厚[mm]、縦軸を減衰量[dB]のグラフ表示を行います。
- 誘電率の実部、虚部および透磁率の実部、虚部をマウスおよびカーソル移動で変更できます(選択した1層のみ)。
- シミュレーションは4層(オプションで12層)まで可能ですが、変化できるのは1層で、他の層は固定となります。
- グラフ上にカーソルを置くと、その位置の試料厚と減衰量が、計算結果のフレームに表示されます。
- 入射角を自由に変更できます(0°: 垂直, -90°~+90°) 。
その際、偏波角度特性について、 TM波, TE波 および斜め偏波(0°~90°)の3パターンでシミュレーションが可能です。 - 計算するデータ数は101, 201, 401, 801から選択します。
- シミュレーションデータをcsvファイル形式で保存できます。
- シミュレーションする周波数について、[GHz]単位で数値を指定できます(1周波数のみ)。
導入可能なPCのスペック
・windows 11 64bit版・Intel core i5 以上
・メモリ 8GB以上