300GHz~1Hz(超高周波/ミリ波/マイクロ波/超低周波)のキーコム
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エンブレム、レドーム設計用
多層板透過減衰量シミュレーションソフトウェア(斜め偏波のケースについての解説)

Model No. SFW05
今回の改訂において、従来のTM波・TE波に加え、新たに偏波としてシミュレーションが可能となった、斜め偏波(0°~90°)について説明します。

解説:斜め偏波のケースにおける透過減衰量の計算

アンテナ面を任意の角度に回転させた場合においても、TE波または、TM波の場合と同様に測定できます。

ただし、アンテナ面を回転させても試料台を回転させないと入射角θ=0degなので、あまり意味はありません(TE波およびTM波と同じになる。)

なお反射波は、入射角が0deg以外だと反射方向が異なる(電波が返ってこない)ので計算できません。

図1に例として周波数変化法測定装置における、ジオミトリを示します。

 

図1 周波数変化方測定装置におけるジオミトリ例

図1において、TE方向およびTM方向、更には電界面の回転角φは容易に理解、計測できますが、一般の場合は多少考察が必要です。

一般の場合を図2において考察します。

図2において、試料面(エンブレム面)の反射方向の法線ベクトルをnとし、電波の波数ベクトルをkとした場合に、外積n×k方向の単位方向ベクトルがETEiの単位方向ベクトルとなります。この単位ベクトルをeTEとすれば、法線ベクトルnと波数ベクトルkのなす角を(π-θ)としたときに、

 

 

で表されます。ここで、eTEは、試料面上のベクトルと考えても、アンテナ上のベクトルと考えても良いことに留意下さい。

アンテナ上のETMi方向の単位ベクトルeTMは、keTEに垂直ですから、sin(π-θ)=sinθであることに注意して、

 

 

で表されます。

 

図2 斜め偏波の傾きとTE波、TM波成分

以上のように定義されるeTEeTM、に対し、アンテナの電界ベクトルEipiとの関係で偏波角φは定義され、ドット積・(太字)を内積として、

 

 

という2つの直交成分が導出できます。

これらの値を用いて、透過減衰量を計算します。

 

シミュレーション例(斜め偏波)